カムラン Kamlan KL28mm F1.4

代理店を通じた国内販売が始まり、カメラショップなどでも気軽に買えるようになった「カムラン」ブランドのレンズです。
ここでは、マイクロフォーサーズマウント「Kamlan KL28mm F1.4」を試しました。

代理店アストロ&バードウォッチング機材専門店「シュミット」の「Kamlan KL28mm F1.4」販売ページ。

代理店さんの表記に異を唱えるつもりはないのですが、紹介文で「最短撮影距離25cmとなっており、広角を生かした風景撮影以外にもあらゆるシーンに対応できます」とあるのはいささか疑問だったりします。というのも、フルサイズ換算だとAPS-Cマウントで42mmもしくは、マイクロフォーサーズマウントの56mmとなるのですから、やはり標準レンズと記載すべきだったように思います。

カメラ販売やレビューサイトでも言及されているように、鏡胴は長めでフードもやたらと深いです。また、フードはアマゾンのレビューで酷評されていたようにバヨネットマウントの加工が甘く、妙に渋かったり緩かったりします。内部に反射防止用の加工がまったくないことも含め、このへんは値段なりということでしょう。

鏡胴が妙に長いのは7群8枚というレンズ構成によるもので、メーカーサイトの「KL28mm F1.4」解説によれば、高折射率鏡片(おそらく、異常分散ガラスでしょう)を6枚も使っているのですから、ずいぶん贅沢なレンズですね。また、メーカーサイトにはMTFチャートも掲載されているので、お好きな方は読み取ってみてください。

これは、ほぼ正面の画像ですが、大口径レンズの割に前玉が小さいのもまた、前述の高折射率鏡片を用いた7群8枚というレンズ構成によるものと思われます。構成図を見る限り、わりかし現代的な設計のように思われます。ただ絞り羽根は11枚で、クリックレスの不等間隔というところは、なんとも古風な造りです。
クリックレスなのは、動画撮影も視野に入れているのかもしれませんが、その割にはトルクが重めのうえ「f11」の表示がありません。不等間隔絞りは、絞るに従って間隔が狭まるので、印字スペースが無かったためかと思われます
ところが、マウント部のカムランロゴは、レンズを装着時に真上に来るよう印字されており、デザイン的なポイントと同時に指標代わりともなります。このあたり、ロシアレンズ的なおおらかさと、現代風のセンスがマッチすること無く同居しているようで、非常に興味深いです。

付属のレンズキャップはセンターつまみのスプリング式で、バッグ内でも視認しやすい明るめの灰色です。簡体中国語の保証書と、クリーニングクロスが付属しています。

リアキャップもオリジナルデザインの明るい灰色で、しっかりした作りの箱といい、フード以外の付属品は割とよくできているように思います。

以下、作例(すべて開放)
PenF_325
PenF_323
PenF_312

肝心の写りは現代的で万人受けしそうな感じですが、マイクロフォーサーズマウントには高性能で廉価なAFレンズがいくつかあり、わざわざ不便なフルマニュアルレンズに手を出すのもなぁというのが正直なところです。アピールポイントの最短撮影距離も、マイクロフォーサーズの標準レンズはだいたい25cmくらいまで寄れるので、特に優れているということもなさそうです。
ただ、マイクロフォーサーズは被写界深度も深くなりやすいので、このレンズもf8まで絞るとほぼパンフォーカスとなります。そのため、マニュアルフォーカスであれば特に設定も変更せずパチパチ取れるというメリットが無くはないのですけど、少なくともこのレンズに固有の利点や特徴ではありませんね。

とまぁ、いささか厳しい評価となってしまいましたが、フジやキヤノン、ソニーなどのAPS-Cミラーレスカメラには現段階で対抗馬となるレンズはなく、そこそこ需要があるかもしれません。特にフジマウントはラインナップの隙間を埋める存在なので、もっと肯定的に評価されるであろうと思います。


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