池袋への道―近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道

2020年度豊島区美術企画展、東京芸術劇場30周年記念展覧会池袋への道―近世の歴史資料、池袋モンパルナス、森山大道」を鑑賞しました。

展示会場は東京芸術劇場と豊島区立郷土資料館、雑司ヶ谷鬼子母神堂の3ヶ所ですが、自分が鑑賞したのは芸術劇場アトリエウエストの「森山大道展」とアトリエイーストの「戦後池袋―混沌の記憶と子ども」でした。

正直なところ、お目当てはあくまでも森山大道の写真だったんで、現地で怪獣造形の高山良策が描いた作品も展示されていることをしるまでは、アトリエイーストの「戦後池袋―混沌の記憶と子ども」はスルーしてもいいかと思っていました。
ところが、たまたま最初に入ったアトリエイーストの展示が良い感じで、キャプションをみたら高山良策とあります。自分は高山良策氏といえばアトリエがあった練馬区の印象も強かったので、そこもふくめて大変に意外でした。
さておき、高山良策氏と鶴田吾郎氏の大作を中心に、ラフやスケッチも含めた展示は、子供というモチーフも相まって戦後混乱期を甘く、どこか懐かしい風景として遠望するような、そんな感情を掻き立てられました。

対称的に、アトリエウエストの森山大道展はお得意のハイコントラストと粒子感で、しかもまごうことなき現在の池袋が主題の写真です。それは甘さも郷愁もない、あまりにも近い風景で、絵画と写真という手法の対比も含めて、見事な対称をなしているかのように感じました。

図録のコメンタリーも完結にして的を射ており、池袋という街、都市の重層的な魅力…いや有様を描き出した、非常に興味深い展示となっていました。

機会があれば、ぜひ足を運んでいただきたいと思います。


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