バシュポ(Pixco) ヘリコイド付きマウントアダプタ Leica Mレンズ-Nikon Zカメラボディ用

バシュポ(Pixco)の格安ヘリコイド付きマウントアダプター(Leica Mレンズ-Nikon Zカメラボディ用)を買いました。なにしろ、他社のMマウントヘリコイドアダプタに比べて、だいたい2割から3割のお値段ですから、気軽に試せるのです。

ただ、バシュポ(Pixco)製品の例にもれず、ネット販売サイトでのレビューには安かろう悪かろうとか値段相応といった、いわゆる安物的なコメントが目立ちますが、さてその実態やいかに?

おなじみのバシュポ(Pixco)箱を開けると、ビニル袋にくるまれたアダプタがコロンと出てきます。このへんもバシュポ(Pixco)ですが、妙に分厚いこととレンズマウント部がネジの4点止めってあたりに、微妙なきな臭さが漂います。

マウント部がネジ止めなのはYIYOのアダプタも同じですが、バシュポはネジ径が太くて目立つこともあり、なんか全体の雰囲気というか精密感が不安だったりします。また、ヘリコイドアダプタなのでリング分が太くなるのですが、かなり分厚くてがっしりしているのがわかります。
ただ、問題は直径(ヘリコイド部の肉厚)じゃなくて、マウントの高さというか奥行きでした。これはヘリコイドを操作しやすくしているのですが、マウント部が奥まっているため、装着可能なレンズがかなり少ないのです。

左端は比較用のレンズリアキャップですが、ヘリコイドがないYIYOのアダプタと比べ、見た目で倍近い高さになっているのがわかると思います。これはボディに取り付けたところでもはっきりと目につくほどで、直径が大きなことと合わせ、大口径のZマウントに取り付けても遜色ありません。

画像をご覧いただければマウント部が奥まっているのが見て取れると思いますが、そのためにキヤノン50mm/f1.2Lなど鏡胴径が太いレンズはもちろん、細身でも薄いレンズはピント調節ノブが干渉するため、たいていは装着できません。手持ちのペンタックス43mm/f1.9specialも装着できず、またエルマー3.5cmやズマロン35mmなど広角も軒並みだめでした。この調子だと、ズマリットは新旧ともだめでしょうし、ズミクロンも第2世代以降は装着できないのではないかと思われます。
また、ライカレンズとコンタックスボディのマウントアダプタも装着できず、ルサールやアベノンの20mmもだめでした。

結局、装着可能なのは沈胴式の標準レンズやピント調節ノブがついてないレンズに限られるようです。ただ、それでもニッケルエルマーの一部はピント調節ノブが干渉するため(全回転式でノブが時計の11時方向で止まるもの)、装着にはコツがあります。もちろん、無限ロックピンがスクリューマウントアダプタに干渉するレンズは、そもそもMマウントに装着できません。ジュピターやインダスターの50mmも、ピント調節ノブがあるものは干渉する可能性が高いと思います。

おまけに、レビューでも指摘されているようにレンズの着脱がかなり渋く、スクリューマウントアダプタを使う場合ん、アダプタが取り残されて、レンズだけ外れてしまうことが多々あります。そのため、スクリューマウントアダプタを使う場合は、着脱キー用のノッチが刻まれているものがおすすめです。さもないと、カニ目を使っても外せなくなる恐れがあります。
また、これもレビューで指摘されていましたが、ヘリコイド部にオイルが染み出しており、あらかじめ確認、清掃することをおすすめします。大きな影響は無いかとも思いますが、ミラーレス一眼カメラはマウントと素子の間隔が狭く、ミラーもシャッタも無いので、万一の付着は気になります。

さらに、ヘリコイド自体は操作しやすいのですが、無限からすこし回したところにがりっとくる嫌な感じがあったり、どうもムラがあるようです。ただ、全体としてはまぁなめらかかなとも思うので、この辺は個体差がかなりあるようですね。少なくとも、自分はハズレをつかんだような気がします。

とまぁ、やっぱり問題点の指摘が続いてしまいましたが、それでも安価という魅力は否定し難く、なにより沈胴のズマールやズミクロンでNOOKY(接写用距離計連動アダプタ)を使わずに寄れるというのは、本当に愉快なものです。
ヘリコイドアダプタ単体ではおおむね40cmほどなので、最近の標準レンズと同レベルですが、レンズのヘリコイドを併用するともう一声、だいたい30cm前後まで寄れます。面倒ですし、手持ちだとピントがシビアですけど、それでも寄れるのは良いものです。

その実写結果はこちらです。
まず、ライカスクリューマウントズミクロン5cm/f2から。
Z5SUMMICRON50mmL_0024
レンズのヘリコイドを使うとここまで寄れます。
Z5SUMMICRON50mmL_0025

次はズマール5cm/f2です。
Z5SUMMAR5cm_0005
ズミクロンよりは柔らかめじゃないかと思わなくもないですが、顕著な差ではないようにも思います。これも、レンズのヘリコイドを使うとここまで寄れます。
Z5SUMMAR5cm_0006

最後にライカスクリューマウントゾナー5cm/f2です。これは第2次世界大戦後にイタリアのガンマ向けか、第2次世界大戦中にソビエト向けに生産されたレンズのようですが、詳細は不明です。ただ、ソビエトレンズの解説サイトに掲載されている個体と番号が近いので、もしかしたらソビエト向けだったのかもしれません。
Z5F2SonnarLTM_0019
でまぁ、ゾナーは明確に描写傾向が異なるので、なかなか興味深いものがあります。こちらも、レンズのヘリコイドを使って寄ったものです。
Z5F2SonnarLTM_0018

さんざん文句も書きましたが、使い始めると許せてしまう、そんなアダプタです。もちろん、お値段相応というところは大きいのですが、いつかお金に余裕があったら高くてもまともなヘリコイドアダプタを買おうと、そんなことも思わせてくれました。


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